初穂カントリークラブ白沢高原コースを経営する、白沢高原開発(株)(資本金1億円、沼田市白沢町上古語父2440、登記面=東京都渋谷区代々木2-13-5、代表三ツ畑政雄氏、従業員80名)は、9月3日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日保全命令ならびに監督命令を受けた。
申請代理人は西村國彦弁護士(東京都千代田区内幸町1-1-7、電話03-5511-4400)ほか3名。
当社は、1988年(昭和63年)4月に設立。92年9月に初穂カントリークラブ白沢高原コース(18ホール、群馬県沼田市)をオープンした。同コースは、赤城山や谷川岳を見渡せるロケーションでコース上から美しい景観が展望できるほか、練馬インターチェンジから90分程度でアクセスできるなど都心部からの利用者にとって利便性も高く、相応の知名度を有していた。
近年はプレーフィーの低下などにより売り上げが低迷していたが、2003年2月期は、前期から開始した夜間営業によりレストランや温泉、ロッジの収入増が寄与し、年収入高約6億9400万円を計上していた。
2000年以降は、順次預託金の償還期限を迎えることから預託金の償還期限を10年間延長する理事会決議を行い、会員に対して同意を要請したほか、額面を小額化して市場価格との乖離を少なくする目的から会員権の分割についても要請、多数の会員から同意を得ていた。しかし、延長決議に対して反対した一部の会員から預託金返還請求がなされたため、長期分割返済で対応してきた。
さらに、金融機関からの多額の借入金についても、毎月数百万円単位で弁済を続けてきたものの、経営への負担も大きく今後の返済のメドも立たない状態となっていた。年収入高も2009年2月期は約5億3400万円にとどまっていたうえ、2010年には延長後の預託金償還が到来するため、さらなる預託金返還請求も予想されることから自力での再建を断念、今回の措置となった。
負債は約234億1900万円。
(帝国データバンク調べ)